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転職市場での効き方
2級電気工事施工管理技士
A=配置・実施の要件として名指しされる
3業種で主任技術者になれる(建設業法)
1級を取ってから動く、と決めていませんか
2級電気工事施工管理技士は、建設業法上、電気工事業では追加の実務経験なしで主任技術者になれます(監理技術者にはなれません)。機械器具設置工事業と消防施設工事業でも主任技術者になれますが、どちらも資格を取ったあとに、その業種の実務経験が5年要ります(国土交通省「建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧」2025年12月18日施行)。
「1級を取ってから」と決めている間も、夜間の停電作業も、最後まで現場に残る順番も変わりません。
しかも1級の第二次検定を最短で受けられるかどうかは、勉強の進み方だけでなく、いまの会社が請けている工事1件あたりの額と、その現場で誰の指導の下に入れるかで決まります。
2級に受かったあと、1級の第二次検定まで何年かかるか。短い側に乗れるかを決めているのは、勉強量ではなく、会社が請けている工事と、その現場に誰がいるかです。
4,500万円
1級の第二次検定までを5年から3年に縮める「特定実務経験」の基準額(電気工事の場合)。条件つきの数字です。①この額以上の建設工事で ②その工事の監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を持つ人に限ります)の指導の下に入った、または自らその立場だった経験が1年以上 ③1級第一次検定の合格が前提。発注者側技術者の経験や、建設業法の技術者配置に関する規定の適用を受けない工事の経験は該当しません。定義には建築一式工事7,000万円という額も並びますが、電気工事施工管理の実務経験に使えるのは電気工事業の工事だけです。(国土交通省・令和5年11月9日版)
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この数字が意味すること
2級第二次検定に受かったあと、1級の第二次検定へ進む道は3つです。①2級第二次検定合格後に実務経験5年以上、②2級第二次検定合格後に、特定実務経験1年以上を含む実務経験3年以上(①②はいずれも1級第一次検定の合格者に限る)、③1級第一次検定に合格してから、監理技術者補佐としての実務経験1年以上。このページで扱うのは、年数が縮む②です。その特定実務経験とは、請負金額4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上の建設工事において、監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限ります)の指導の下、または自ら監理技術者・主任技術者として行った経験を指します。指導してくれる人が資格者証を持っているかどうかまで条件に入っているので、同じ3年働いても、会社の持つ工事と、その現場に誰がいるかで、1級に届くかが変わります。(なお定義に並ぶ建築一式工事7,000万円のほうは、電気工事施工管理の実務経験に使えるのが電気工事業の工事だけなので、この読者には関係しません。)
効いてくるのは会社選びです。発注者側技術者の経験や、建設業法の技術者配置に関する規定の適用を受けない工事の経験は、特定実務経験に該当しないと出典に明記されています。残業を減らしたくて発注者側や稼働中設備の保全側へ移ると、この3年ルートの条件からは外れます(③の監理技術者補佐ルートに乗れるかは、また別の話です)。逆にいまの会社に4,500万円以上の電気工事が無いなら、移ったほうが3年ルートに乗ることもあります。「1級を取ってから移る」と順番が逆の場合があります。ただし、どの会社なら乗れるかは外から見て確定できません。確かめられるのは、面接で聞いた範囲までです。
年数の積み上がり方にも条件があります。実務経験に使える工事は検定種目に対応する業種に限られ、1・2級の電気工事施工管理は対応表で「電気」だけに○が付いています。転職先で電気通信工事や管工事に回されると、その期間は積み上がりません。さらに令和6年4月1日以降の工事は、原則として工事ごとに、当時の所属先(工事請負者)の代表者等か、その工事の監理技術者等の証明が要ります。いつ辞めるかが、受検できるかに効きます。なお令和6年度から令和10年度までは経過措置期間で、改正前の受検資格による第二次検定の受検もできます。(出典:国土交通省・令和5年11月9日版 https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001707687.pdf )
2級電気工事施工管理技士を持つ人が、先に知りたいこと
2級のままで動いていいのか、1級を取ってから動いたほうがいいのか
制度の側から言えるのは順序だけです。年数が縮む3年ルートに乗るには、請負金額4,500万円以上の建設工事で、監理技術者・主任技術者(当該業種の監理技術者資格者証を有する者に限ります)の指導の下に入った経験、または自らその立場だった経験が1年以上要ります。いまの会社にその規模の電気工事が無い年は、この1年が積み上がりません。現場に資格者証を持つ技術者がいるかまで条件に入っているので、規模だけでも決まりません。ほかに、1級第一次検定に合格してから監理技術者補佐として1年以上、という数え方もあります。また令和10年度までは、改正前の受検資格で第二次検定を受けられる経過措置もあります。
転職したら、辞めた会社に実務経験証明書を書いてもらうことになりますか
令和6年4月1日以降の工事は、原則、工事ごとに工事請負者(=その工事を請け負った当時の所属先)の代表者等か、その工事の監理技術者等の証明が要ります。令和6年3月31日を含む工事までは、申請時に所属している会社の代表者等による証明も可です。辞める時期が受検に効きます。(出典:国土交通省・令和5年11月9日版 https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001707687.pdf )
電気だけ最後まで現場に残って叱られるのは、会社を変われば変わりますか
あなたの段取りだけの問題とは限りません。日本電設工業協会が国土交通省の工期に関する検討の場へ出した資料『電気工事の工期設定について』(同協会 技術安全委員会のアンケート調査2019年6月。延床5,000㎡以上かつ高圧・特別高圧受電の2018年竣工878物件のうち、マスター工程から遅れた161件について、遅れの主な起因を複数回答可で聞いたもの。答えているのはサブコン側)では、建築47%・施主26%・設計18%、電気・空調・衛生は9%という分布でした。この9%は回答総数に対する割合で、実数は電気・空調・衛生25件(建築128件・施主70件・設計50件)。161件のうち電気・空調・衛生が起因に挙がった現場は25件=15.5%です。9%と名指しされている当事者自身の自己申告であること、あなたの現場の原因がどれかはこの数字では分からないことを、同じ画面で受け取ってください。なお同じ資料は、改修工事は機器の納期の都合で事前にサブコンがヒアリングを受け、サブコンが元請になる場合も多く、比較的調整の取れた工期になっている場合が多いと書いています。( https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001341683.pdf )
夜間と休日出勤は、どんな会社を選べば減りますか。求人票のどこを見れば分かりますか
稼働中の建物(病院・商業施設・工場など)の工事は停電を伴うので、夜間と休日に寄ります。上と同じ電設協の資料は、週休2日は公共工事では要件に入ってきたが民間工事はまだまだ、とも書いています。求人票で読めるのは、新築か稼働中の改修か・年間休日・固定残業の時間数の3つです。減るかどうかは会社ごとに違うので、読めるのはここまでです。
求人に出ている「平均年収◯◯万円」は、本当にもらえる額ですか
厚生労働省『令和6年賃金構造基本統計調査』の職種(小分類)別表(統計表ID 000040247854・産業計)を当たりましたが、建設の技術者として立っているのは建築技術者・土木技術者・測量技術者といった括りで、電気工事の施工管理に一対一で対応する区分は見当たりませんでした。公表統計の側に比べる相手を置きにくい、というのが実情です。出回っている平均年収は、求人サイトが自社の掲載求人の提示額(下限と上限の中央値)を集計した数字で、資格の相場でも、あなたに支払われる額でもありません。建職バンクの集計では2級545万円・1級557万円(2026-09-18時点)ですが、これは掲載求人の提示額どうしの差であって、あなたの年収がその差だけ動くという意味ではありません。手取りを左右するのは資格手当の規程と固定残業の時間数です。
判定の根拠となる法令・一次資料
以下は一次資料に基づく要点の要約です(原文は各カードの出典リンクから)。これらの資料が示す配置・登録の要件を、当サイトの基準に当てはめて判定しています。
ここは言い切れません
判定の適用条件と、この資料だけでは言い切れない点です。
- 2級の資格だけでは監理技術者の要件を満たさない。しかも電気は一覧で指定建設業に入っており、指定建設業の監理技術者は試験合格等(または国土交通大臣の認定)に限られるので、実務経験による代替もできない(建設業法26条2項・15条2号)
- 主任技術者になれるのは電気工事業(追加の実務経験なし)と、機械器具設置工事業・消防施設工事業(いずれも資格を取ったあとに当該業種の実務経験5年)。この3業種と、検定の実務経験に使える業種(電気工事業のみ)とは、また別の話(国土交通省「建設業法における配置技術者となり得る国家資格等一覧」2025年12月18日施行)
- 特定実務経験に当たるかは、工事1件ごとの請負金額と、指導した人が当該業種の監理技術者資格者証を持っていたか(または自ら監理技術者・主任技術者だったか)で決まる
- 転職で年収が上がる・評価される、とは言えない。求人サイトの集計は掲載求人の提示額であって、個人に支払われる額でも、資格ごとの相場でもない
- どの会社なら3年ルートに乗れるかは、外から見て確定できない。請負金額も技術者の配置も工事1件ごとに違うので、確かめられるのは面接で聞いた範囲まで
いま、このページでできること
求人を開いたら、年収より先に3つを見てください。①手がけるのが新築か、稼働中の建物の改修か(夜間・休日の量が変わります)②年間休日と固定残業の時間数③元請か下請か、公共か民間か。気になった会社には、請けている電気工事の1件あたりの規模と、その現場に監理技術者資格者証を持つ技術者が置かれているかを面接で聞きます。1級の勉強を続けているなら、そこが5年と3年の分かれ目です。応募するかは、実際の求人を見てから決めれば大丈夫です。
リンク先は、電気工事の施工管理を扱う転職サービスの案内ページです。見るだけなら登録は要りません。このページで求人条件を提示することはせず、実際に求人を見る・相談する・応募するのは各サービス側(登録が要る場合があります)で行います。
求人条件を確認する転職するかどうかは、求人を見てから決めれば大丈夫です。
資格を活かせる転職先の例
主任技術者の配置が必要な工事を持つ会社が候補になります。業種によっては資格取得後の実務経験が必要です。
他にも資格をお持ちなら、同じ物差しの判定を確認できます